両親が教えてくれた、子どもの自己肯定感を育む4つの方法
こんにちは。一ノ瀬ねむです。
先日、こんな考えさせられる記事を読みました。
共働き世帯の親子関係の一断面
引用元:データえっせい
記事では、共働き世帯の方が、少年の自己肯定率が高い結果だったことが紹介されています。
共働き世帯にとって、この結果には救われる思いがしました。
しかし、私がこのグラフで一番気になったのは、日本の10代の自己肯定率がとても低かった事でした。
私にも2人の幼い子どもがおり、子育ての道のりは長いです。
統計をとった10代の半分以上が「親から愛されている」と思っていないという事は、見過ごせない事実だと感じました。
なぜ、日本人の自己肯定率は低くなってしまうのか?
国別で大きく差が開いた事からも、文化や社会背景が関係していることがわかります。
親が子どもを愛している事が、子どもに伝わりにくくなってしまう日本の文化や背景を調べてみました。
- 失敗に目が向きやすい
- 子どもの悪い所に目がいってしまう
- 他の子どもと比較をしてしまう
- 謙虚であることを良しとする
- 自分の子どもについて、低く表現する事で周りから受け入れられようとしてしまう
- 「~な子だから」と人格を決めつけた言い方をしてしまう
- 思っていることをはっきりと言わない「察する文化」
- 「親が子どもを愛しているのは当然の事」だと考え、口に出して言わない
- 出来た時は何も言わずに、悪い所の注意だけをする
アメリカ人は失敗した時の自尊感情の低下よりも、成功した時の自尊感情があがるほうが多い。日本人は成功した時の自尊感情があがることよりも、失敗した時の自尊感情が低下するほうが目立つという話でした。どうやら文化的なちがいによるものらしいです。
引用元:カウンセリングサービス/原 裕輝
謙譲の美徳、とも言われるように、日本人はどちらかというと、自信ありげにふるまう態度よりも、「私なんか」と謙遜する態度の方に好感を持つところがあります。自分自身や自分の家族について、良いところを語るよりも、いかに大したことがなく、ダメでつまらないものであるかを語ることに慣れています。
引用元:響きの庭/大塚彩子
「日本人は何を考えているかわからない」と言われる一番の原因は、私たちは欧米人と違ってはっきりNOと言わない国民性があるからではないかと思う。私たち日本人は角を立てずにまるくおさめる断り方をしているつもりが、外国人にはそのようには伝わらず、変な誤解を招いてしまうこともある。
引用元:外国人の疑問/マダムリリー
調べてみて、確かに自分にもあてはまる部分があると感じました。
しかし、日本人の謙虚さや相手の心を察する精神は、世界から賞賛されている部分でもあります。
私たちは、この魅力的でもある国民性を大事にしながらも、子どもへ思いをつたえるために心掛けなければならない事があると感じました。
運動会に一度も来た事がない父から「愛されている」と感じていた私
「親から愛されていると思うか?」-
この質問を10代だった自分に投げかけたら、当時の私はどうこたえるかどうかを考えてみました。
私の父は、飲食店を経営していました。
年中無休で午前から日付が変わるまで営業している店だったため、帰宅するのは毎日深夜でした。
父と顔を合わせる事は、他の家庭よりとても少なかったと思います。
子どもの頃の記憶を思い起こすと、授業参観や運動会、発表会に父が来てくれた記憶はありません。
大人になって振り返ってみれば、
「お父さんは私のことなんてどうでもいいんだ」と思ってしまう家庭環境だったと思います。
しかし、私は
「親から愛されている」と感じていたのです。
行事に父が来ない事を不満に感じたことはありませんでした。
それは、父と母からの言葉のお陰だと気付いたのは、自分が親になってからです。
自分が子育てをする上で、両親の子育ての中に子どもの自己肯定感を育むヒントがあるように感じました。
私の自己肯定感を育んだ両親からの言葉
- 子どもの目の前で、夫婦がお互いの悪口を言わない
- 子どもの存在自体をほめる
- 子どもの話に共感し、興味を持って聞く
- 親子間でも「ありがとう」を忘れない
「どうして、私のお父さんはいつもいないんだろう?」と思ったとき
母は「お父さんはね、私たちが美味しいご飯を食べれるように働いてくれているんだよ。」と話してくれました。
「お父さんが仕事で忙しいのは、自分たちのため」と考えるようになり、仕事に励む父を見ると、とても大事にされている気がしました。
そして家族のために働いてくれる姿に尊敬の念を抱くようになっていきました。
「なにがあっても、お父さん(お母さん)はあなたの味方だよ。」
「生まれてきてくれてありがとう。」
「あなたが幸せになってくれる事が、お父さんとお母さんの幸せなんだよ。」
日本人の感覚だと、少し恥ずかしく感じるかもしれませんが、子どもの頃の私には、とても嬉しかったのを覚えています。
何か良い事をしたからほめるのではなく、無条件に存在をほめること。
こういう言葉は、子どもに自信を与えると思いました。
子どもの「話を聞いて」という欲求って、小さい頃はとても強いですよね。
私も、忙しそうな両親をお構いなしに、顔を合わせれば毎日の出来事を一生懸命話していました。
どんなに忙しくても、「それはうれしかったね。」「そんな風に言われたら悲しいよね。」と共感しながら話しを聞き入れてくれたので、親への信頼感も高まりました。
親になってみると、話しをよく聞く事は、子どもの情報をつかめる良い機会でもあると感じるようになりました。
普段から口にしたり耳にする事が多い「ありがとう」という言葉。
家族となると、つい言い忘れてしまう事もあります。
最近父に、「こんな可愛い孫に出会わせてくれてありがとう。」と言われハッとした事があります。
いつもにぎやかな子どもたちの相手をさせてしまって、疲れていないか心配していたので、言われてみてはじめて父の思いを感じる事ができた言葉でした。
「ありがとう」という言葉は、自分が誰かの役に立てた事・自分の存在の意味を感じる事ができる力を持った言葉だと感じたのです。
まとめ
私たち日本人が、子どもに「愛している」という思いを伝える事を意識して生活するのは、手がかかるように感じるかもしれません。
しかし、気持ちをしっかりと伝える事は、信頼や安心感を生み、絆を深めることができると思います。
親の思いを伝えていく事が、「生まれてきてよかった」と思ってくれるきっかけになってくれたらと願っています。
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この記事を書いた人
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@hatara_sodaさんをフォローお互い信頼できる関係になるには「伝える」ことがとても大切です。
これは子育てだけではなく、職場におけるコミュニケーションについても同じことが言えるかもしれません。
圧倒的に女性が多い職場、病院の看護師長さんなどは女性スタッフをまとめるためにいろいろな努力をしているようです。(参考記事:看護師長は嫌われる?)
地道にコミュニケーションを取ることで、現場のスタッフの気持ちを理解することができるようになるのではないでしょうか。
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