ある日突然「親が認知症」になったら?手遅れになる前の6つの備え
みなさん、こんにちは。のんびりママです。
すっかり秋になり、今年も残すところあと2ヶ月になってしまいましたね。
突然ですが、
「みなさんは介護に対してなにか備えをしていますか?」
私のところは、私の両親も夫の両親も元気なので、介護はまだまだ先のような気がしていました。でも、よく考えてみると私の両親も夫の両親も70歳を超え、数年後に介護が必要になってもおかしくない歳になっています。
そのことを、なんとなくわかっているつもりでしたが、今はまだ、子どものことで手いっぱいで、実際に介護についての心構えや備えが出来ているわけではないことに、ふと気がつきました。
そこで、将来、自分の親や夫の親を介護しなければならなくなった時、困らないように、今からどんなことを準備すればよいのか考えてみました。
そもそも、認知症とはなんでしょう?
要介護の原因として、最も多いのが「認知症」です。
認知症という言葉はよく耳にしますが、認知症というのはそもそもどんなものでしょうか。
認知症と言って、まず頭に浮かぶのが「物忘れ」だと思います。年をとれば、誰だって、多少は物忘れをしたり、人の名前がなかなか出てこなかったりすることも増えてくるでしょうが、その状態と、認知症は根本的に大きな違いがあるのです。
認知症はただの物忘れと違い、「脳の疾患」が原因の病気なので、本人がいくら努力しても、物忘れを防ぐことができません。そして、その進行の速度には個人差が大きいものの、ほぼ確実に進行していきます。
普段から頭を使うようにするなど、多少は予防に効果がある方法はありますが、ガンと同様に誰がいつ認知症になってもおかしくないのです。
今から準備しておけること
いざという時に慌てないために、今から準備しておけることをご紹介します。
1.誰が、どの程度の介護をするのか、ある程度想定しておく
まずは、介護が必要になった場合に、誰が介護をするのか、自分がどの程度介護に関われるのかといったことをシミュレートしてみることをお勧めします。
今の時点ですべてをきっちり決めておく必要はないと思いますが、家族の中で、いざという時のことをしっかり話し合って、共通認識を作っておくことで、実際に介護が必要になった時、協力して適切な対応をとることができます。
2.介護についてなんでも相談できる窓口を知っておく
初めて介護をするときは、わからないことや困ったことがたくさん出てくるでしょう。大切なのは、介護を一人で抱え込まずに、情報や支援を広く外部に求めることです。そんなときのために、両親の住んでいる地域にある、介護についてなんでも相談できる窓口を今のうちから調べておきましょう。
例えば、「地域包括支援センター」は、その地域の高齢者が住み慣れた地域で生活を続けていけるように、総合的に支援してくれるところです。保健師やケアマネージャーなどの専門職員がいて、介護の相談にのってくれたり、そこで対応しきれない場合は適切な機関を紹介してくれたりします。利用できる支援制度や支援団体についても紹介してくれる他、介護保険の手続きの方法なども教えてくれます。
また、地域包括支援センター以外にも、保健所や市役所などの福祉課や介護の相談窓口で同様の対応してくれるところもあります。
3.認知症の兆候を見逃さず、早めに対応する
認知症の介護の最初の一歩は、最初の兆候を見逃さないことです。
早めに治療を開始できれば認知症の進行を遅らせることもできますので、「早期発見・早期治療」はとても重要なポイントです。
認知症の兆候を見逃さない
認知症の症状として、真っ先に思い浮かぶのが物忘れですが、そのほかにも様々な症状があります。以下が、その代表的なものですが、「気のせい」「年のせい」で済ませてしまわずに、些細な兆候も見逃さないようにしましょう。
- もの忘れがひどい:同じことを何回も言ったり、直前の出来事を忘れてしまったりする。
- 判断・理解力が衰える:運転や料理など、普段当たり前にできていたことに、失敗が目立つようになる。また、会話が理解できず、話のつじつまが合わなくなる。
- 時間・場所がわからない:約束の日時や場所を間違えるようになったり、慣れた道に迷ったりする。
- 人柄が変わる:怒りっぽくなったり、頑固になったりと、なんとなく様子が変わってくる。
- 不安感が強い:何事に対しても不安感が強くなり、ひとりになると怖がったり寂しがったりする。
- 意欲がなくなる:ふさぎ込み、好きだったことにも興味を示さなくなる。また、身だしなみ構わなくなることもある。
全ての認知症患者に同様の症状が見られるわけではありませんが、上記の症状が見られるようになったら、認知症の可能性があります。
親が認知症かも?その時はどうしたらよいでしょう
「あれ?おかしいな」と思ったら、できるだけ早く医療機関を受診します。
一般的には心療内科、精神科、神経内科、脳外科などを受診します。また、かかりつけの医師がいる場合は、まず、かかりつけ医を受診し、最適な診療科を紹介してもらうという方法もあります。
受診の際に注意すること
認知症の疑いのある本人が受診を嫌がる場合は、無理強いしないことが大切です。
誰でも、「いきなり認知症かも知れない」と言われても、最初はすんなりと受け入れられないと思います。
その気持ちを尊重せずに、無理に医療機関に連れて行ったり、ほかの場所へ行くなどと嘘をついて受診させると、その後の信頼関係に大きく影響します。認知症の記憶障害により、騙して受診させたこと自体の記憶は失われても、その時の失望感や不信感といった負の感情は長く残るのです。
受診を嫌がる場合は、上手に説得して病院に連れていきましょう。それが難しい場合は、地域包括支援センターや介護の相談窓口などで相談すると、どのように対処したらよいかアドバイスしてもらえます。
4.経済的な準備をしておく
介護には、お金が掛かります。介護保険を利用できたとしても、1割は自己負担で支払わなくてはなりませんし、介護保険の支給限度額以上のサービスを利用しようとすれば、その分は全額負担しなければなりません。
また、介護のために仕事を長期間休んだり、場合によってはやめなければならないこともあるかもしれません。
いざという時のために、ある程度自由になるお金を準備しておくことをおすすめします。
5.認知症について知って、心の準備をしておく
認知症の高齢者を介護する際に、家族介護者の最も大きな負担になるのが、徘徊、暴言、妄想などと言われる周辺症状です。これらの行動は、介護者にとっては、常識を超えた最も厄介な行動なのですが、認知症は脳の病気なので、いくら患者本人に言い聞かせても改善することはできません。
きちんと食事の準備をしているにも関わらず、「食事を食べさせてもらえない」と近所に言いふらされても困ってしまいますが、介護者がその状態を有りのままに受け入れるしかないのです。
介護者が冷静さを失ってムキになればなるほど、その症状がエスカレートすることもよくあるため、認知症患者の言動に振り回されず落ち着いて対処することが重要です。そのためには、あらかじめ認知症について理解を深め、常識を超えた行動に対しても、慌てないだけの心の準備をしておくことが大切です。
6.近所や親戚と交流を深めておく
いざというとき頼りになるのは、近所に住む人たちです。特に、両親が遠距離に住んでいる場合はなおさらでしょう。
援助を当てにして‥というわけではありませんが、実家の近所の人や商店街の人などとできるだけ交流を持っておくようにしましょう。特別なことをする必要はなく、会ったら積極的に挨拶をして、顔を覚えてもらうだけでも十分です。
また、親戚の集まりなどにも積極的に顔を出すようにしましょう。
まとめ
自分ではまだ経験したことはありませんが、認知症患者の介護は24時間気が休まる暇もなく、本当に大変だという話はよく耳にします。それでも、自分や夫を育ててくれた大切な両親なので、たとえ認知症になっても最後まで幸せに暮らしていけるために、できるだけのことはしたいと思っています。
自分にちゃんと介護ができるのか不安ですが、今のうちにできる準備をしっかりして、いざ自分が介護する立場に立った時に、気持ちに余裕を持って、穏やかに介護ができるようにしたいものです。
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この記事を書いた人
のんびりママ
栄養士の資格を持っていて、食べ物に関することならんでも興味があります。国内外に旅行に行くときは、現地のおいしいもののチェックが一番の楽しみです。のんびり暮らすのが夢ですが、料理の他に家庭菜園や手芸などで毎日大忙しです。
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