看護師は何を言われても、何をされても我慢しなくちゃいけないんですか?
質問
Question20代後半で看護師として6年目になります。
仕事には慣れてきていますが、このまま我慢する毎日が続くのかと思うと気が重くなります。
というのも、患者様は医師の言うことは聞くのですが、看護師の言うことは聞かず、軽く見られているように感じます。
クレームをつけられたくないので優しく対応していますが、何でもやってもらえて当たり前のように思われています。
看護師経験が長い看護師さんに、看護師は患者さんがどんなに理不尽なことをしても我慢すべきなのかアドバイスをもらいたいです。
回答
Answer今までずっと我慢されてきているのですね。
それはお辛いでしょう。
患者様が無理難題を言ってきても、笑顔でその辛さを隠してご対応される看護師の方も多いようです。
しかし、その対応が必ずしも看護師のためにも患者様のためにもなっているとは言えません。
ずっと我慢するのではなく、「自分も相手も大切にした、誠実で率直で対等なコミュニケーション」であるアサーティブな対応で接することが、相談者様ご自身の精神衛生上も、患者様のためにも、周囲の看護師のためにもいいかと思います。
我慢することが看護師のためにも患者様のためにも良いわけではない
きっと、相談者様は目の前の患者様のことを想って、「自分さえ我慢すれば…」等の自己犠牲の精神で患者様に精一杯ご対応されていることと思います。
しかし、相談者様が通常の看護の範囲以上の対応をすることは必ずしもいいとは言えません。
なぜならば、その後他の看護師が対応した時に「●●さんはしてくれたのに…」等の不満が患者様に生まれることで他の看護師に迷惑をかけたり、「看護師がいつでも対応してくれる」と思うことが、患者様の自立を妨げる要因になってしまったりすることもあり得るからです。
アサーティブな対応を心がけましょう
ご自身を大事にして長く生き生きと看護師として働く上でも、患者様のためにも、他の看護師等周囲の仲間のためにも、「アサーティブな対応」を心がけていくことが良いでしょう。
アサーティブとは、「自分の要求や意見を、相手の権利を侵害することなく、誠実に、率直に、対等に表現すること」を意味します。
看護師としての要求と患者様の要求は相容れない場合があるかと思います。
そのようなときは患者様のために看護師として本当はどう接するべきなのかを自問し、対等な立場から誠実に患者様にお伝えしましょう。
そのように患者様に向き合うことは、実は「我慢する」ことより最初は大変なことかもしれません。
しかし、誠実に患者様に向き合い、看護師として本当にすべきことを、責任を持って行っていけば、その気持ちは患者様にも伝わります。
あなたも、より楽しく働けるようになるでしょうし、患者様から軽んじて見られることもだんだんと減っていくでしょう。