精神対話士
精神対話士になるには、メンタルケア・スペシャリスト養成講座を受講してカリキュラムを修了し、選考試験に合格することが必要です。
心のケアが叫ばれるようになった平成5年9月に設立された財団法人メンタルケア協会が運営する資格制度です。
メンタルケアのなかでも「対話」に力を入れることで、真正面から向き合う理解と共感を基本とするコミュニケーションを大切にします。
いわゆる傾聴をはじめとするカウンセリング技法を広く学び、心のストレスを抱えた相手のケアに当たります。
看護師業務への活かし方
精神科医やカウンセラーにくらべて、ただシンプルに心から相手の話を聴くことを大切にする資格のため、不安や心配を抱える患者様を安心させることに役立ちます。
看護の現場は多忙を極めるため忘れがちな「対話の力」を再び感じることができる良いきっかけとなるでしょう。
資格取得に向けて
資格取得の条件
- 財団法人メンタルケア協会が開催するメンタルケア・スペシャリスト養成講座(基礎課程および実践課程)を受講し、全内容を修了していること
- 精神対話士選考試験に合格すること
- 受験資格はとくになし
- 資格継続にあたっては定期的に開催されるフォローアップ研修を受講すること
- 5年ごとに更新あり
取得に向けての勉強方法
基礎課程は全15回の養成講座を受講し、レポート提出をすれば認定証が交付されます。
さらにステップアップを希望する人には実践課程に進むことできます。
全7回でレポート提出を経て修了証の交付があり、これをもとに面接試験と基礎課程および実践課程の全レポートを総合的に評価、審査して精神対話士の資格が与えられます。
精神対話士の大変さとやりがい
心にストレスを抱えた患者様の中には対話が困難な方もいらっしゃるため、精神対話士としての対応が大変な場合もあります。
しかし、メンタルケアのニーズがますます高まるなか、看護師もコミュニケーションスキルをアップして患者様との心の対話を図ることは、大きなやりがいを生んでくれます。
公的資格である精神対話士は、心のケアの専門職として看護師のレベルアップを後押しします。