認知症予防専門士
認知症予防専門士になるには、医療機関や介護施設等で通算3年以上の実務経験を持ち、日本認知症予防学会認定単位を30単位以上履修した学会員で認定試験に合格することが必須です。
全国的に認知症の予防を目的として普及しつつある認知症予備軍へのケアを推進し、効果に差が出がちな予防スキルを統一することが急務となっています。
資格制度はできてまだ日が浅いものの、認知症予防専門士の活躍が今後期待されます。
看護師業務への活かし方
高齢者で病気がちだったり入院期間が長期化すると認知症のリスクが高まります。
看護師として患者様への日頃の声がけ、老人介護施設でのコミュニケーションの図り方やレクレーションの重要性を率先して業務に生かすことで、認知症の予防とともに患者様や入居者のメンタルヘルスに役立ちます。
資格取得に向けて
資格取得の条件
- 医療機関、介護施設、地域包括支援センター等の勤務者で、通算3年以上実務経験を持っていること
- 日本認知症予防学会認定単位30単位以上を履修していること
(ただし、全体のうち日本認知症予防学会学術大会認知症予防専門士講座から10単位ずつ履修すること) - 日本認知症予防学会の会員であること
取得に向けての勉強方法
学会の講座に出席して、認知症予防専門士の単位取得を目指します。
対応テキストも発売されており、認知症の病気概要にはじまり検査や診断について、さらに治療のアプローチまで疾病の全体像をわかりやすく理解できるよう工夫されています。
介護する上での注意点や認知症患者様ならではの心の動きを学ぶことで認知症への理解を深めれば、研修会に参加する意義も高まります。
認知症予防専門士の大変さとやりがい
資格を活かす際には多くの高齢者と接していき、それぞれに合った認知症予防を提供していくことは、高齢化社会の現代では大変な仕事です。
しかし、社会全体で取り組むべき課題となった認知症予防を医学的な立場から貢献でき、日常的に接する患者様や利用者との何気ないコミュニケーションも予防に生かすことができます。
認知症の特徴を学び直すことは、老年看護に従事するときのヒントを与えてくれ、看護業務に新たなやりがいを生み出してくれます。