言語聴覚士
言語聴覚士になるには、養成施設でコミュニケーション障害や嚥下障害などを中心に広く学びつつ、病院やリハビリテーションセンターなどの施設で臨床実習を受けた後、国家試験に合格することが必須です。
国家資格としては平成11年に第1回が実施されたまだ日の浅い制度ですが、言語聴覚障害者を支援する中心的な資格として毎年受験者が増加しています。
コミュニケーションのサポートに関わるため、知識やテクニックの背景に豊かな人間性を備えていることが重要となります。
看護師業務への活かし方
患者様との適切なコミュニケーションが不可欠な看護師業務において、チーム医療のために言語聴覚士の知識やスキルを身につければ、心の交流が推進できます。
また、言語聴覚士の扱う嚥下障害について、病院だけでなく介護老人保健施設にいる摂食障害の高齢者の食事のサポートにつながります。
また患者様の状態を深く把握できるようになるので、他の院内スタッフとの連携も強化されます。
資格取得に向けて
資格取得の条件
- 大学入学資格者で3年以上教科課程を修了した者や、大学や短大で厚生大臣の指定する科目を修了し指定施設で教科課程を修了した者
- 受験資格を得る学校を卒業後、言語聴覚士の国家試験に合格すること
取得に向けての勉強方法
言語聴覚士を養成する学校で3年以上学ぶルートが一般的です。
解剖学や生理学など基礎医学を幅広く学びながら、専門科目に移ります。
言語聴覚士になるには施設実習が必ず課されます。
コミュニケーションや嚥下障害を主に扱う言語聴覚士にとって、実習を通してしか学べないことが多くあります。
実習期間中は実習計画の立案やレポート作成に追われる多忙な日々が待っています。
卒業と同時に与えられる受験資格をもとに国家試験合格を目指します。
言語聴覚士資格保有看護師の大変さとやりがい
言語聴覚士の仕事はすぐに結果が出るものではなく、徐々に出てくる変化を正確につかんで将来につなげていく大変さがあります。
しかし、看護師としては気づかなかったコミュニケーション障害の側面を把握できることで、より深く患者様の思いを汲み取りやすくなり、患者様とより深く接することができるやりがいが得られます。
