性暴力被害者支援専門看護職
性暴力の被害者は、精神的にも大変傷ついているため、医療現場で精神面での二次障害が起きることもあります。
ケアのためと思って言った言葉がその被害者の心の傷を深めることもありえます。
だからこそ、性暴力被害者支援専門看護職のような専門職の力が求められるのです。
参加資格のひとつが女性であることです。
女性だからわかる体と心の痛みを理解し、それを被害者のケアへとつなげられるようなスキルが求められるでしょう。
看護師業務への活かし方
日本には性暴力被害者支援センターが設置されています。
また内閣府運営のワンストップ支援センターというものもあります。
このように、いろいろと性暴力被害者に対しての支援システムが作られていますので、性暴力被害者支援専門看護職となった場合は、そこに関わりながら働いていくということになるでしょう。
ワンストップ支援センターの開設では、病院や人員などの確保が必須となってきます。
そういった場合に、性暴力被害者支援専門看護職のようなスペシャリストの役割は大きなものになってくるでしょう。
資格取得に向けて
資格取得の条件
- 看護師、助産師、保健師が対象。(※女性のみ)
- 養成プログラムの受講(1年間40時間)
取得に向けての勉強方法
認定試験は行われていないため、講座を受ければ資格の取得が可能です。
会報誌も発行されていますので、それを勉強に役立てることができるでしょう。
性暴力被害者支援専門看護職の大変さとやりがい
性暴力被害者支援専門看護職になったからと言って、性暴力被害者に対して適切な振る舞いができるとは限りません。
人の心を相手にする訳ですから、すべての方にそのメソッドが相応しいとは限らないのです。
したがって、時には自らが精神的に大変な思いをすることもあるかもしれませんが、それはすべての性暴力被害者支援専門看護職が抱えている思いだと考えるといいでしょう。
医療ケアを通して、最初はふさぎがちだった被害者の表情が明るくなるといった変化を目の当たりにした時に、この道に進んでよかったと感じることができるのではないでしょうか。